わくわくしてというわけではないが、少々高揚した気分で大学へ向かったのだが・・・
なんと私が乗ったメトロが駅から半分ほど出発したところで、
いきなり停電の後、停車してしまった。
すぐにドアは開いたのだが、乗客の誰かが
「電車、壊れたわよ〜」
と大声で叫ぶや、満員の乗客のほとんどはパニック状態になり、我先にと出口を目指し始めた。
私が乗った車両の前半部は、駅を既に離れており、火災でも起こってたらちょっとやばいかなあ、などと思っていたが、どう考えてもすぐに出られる状況にないのと、現場から遠かったため故障の状況がよく分からないことが幸いしてか、私の周囲の人たちは道を譲り合ったりして落ち着いて行動していた。
電車を降りると、車両の後方部分から白煙があがり、本当に火災に発展してもおかしくない光景を見て、ちょっとヒヤッとした。
それにしても、電車前方部に乗っている人は、完全に駅から離れており、連結部から脱出してくる人もいるが大半は車内に残ったまま様子を伺っていた。
私が乗った車両の状況との相違に暫く唖然。
結局、次の駅まで徒歩で移動する羽目になったのだが、もし、地下鉄構内のど真ん中で停車していたら、構内を徒歩で移動ということになったのだろうか?
対向車線は稼働しているし、それは恐怖だっただろうなあ。
ちなみに、乗車券の補償はありませんでした。
恐るべし、フランスの地下鉄。
そしてワールドカップ。
グループ作業が滞って、結局教室の大画面で見始めたのは70分経過した場面から。周りには、チュニジアの学生とフランス人学生2人がいて、最初の10分は一緒に応援してくれていたのだが・・・
残り時間も少なくなったところで、チュニジーが
「日本が買ったらアサヒで乾杯だね。」
と言い、
私も
「いいよ。俺のおごりで勝利の美酒といこうか^^)」
と応じた。
その会話にフランス人学生が言わなくてもいい一言。
「おまえ、イスラム教なのに、飲んでもいいのか〜。」
その一言がチュ二ジーの怒りに日をつけ、日本の応援そっちのけで、あーでもない、こーでもないと口喧嘩が始まってしまった。
口喧嘩が始まって、約1分後、オーストラリアの同点ゴール。
呆然とする私を無視し、さらに罵りあう二人。
あれよあれよという間に逆転ゴール。
ここにきて、やっと日本の異変に気付き、口喧嘩を止めるものの、今度は両者の怒りの矛先が不甲斐ない日本のプレー及び監督指揮に向き、両者和解したところで、3失点目〜〜!!
あ〜、勝負事を見るときは、喜びと悲しみを共有できる人達がいる場所というのが非常に大切だと痛感!!でなければ見ない方がいい。
そして、帰り道、クリーニング屋での出来事。
主人「あんた、日本人だったよね?今日は残念だったねえ。ほとんど最後まで勝ってたのにねえ。」
私「後半、みんな疲れて、動き悪かったからなあ。」
主人「オーストラリアは熱いの慣れてるからね、カンガルーもいるし。ところで次はどことやるの?」
私「(カンガルーは関係ないだろ!と思いつつ)クロアチアとブラジルなんだよ。だからオーストラリア戦はとても大事だったのさ。」
主人「あちゃー、クロアチア、ブラジルかい。それじゃ、日本のワールドカップは終わりだね。決勝トーナメントのチャンスは全くないね!!」
私「(ちょっとムッとしつつ)全くってことないよ。少しはあると思うよ。」
主人「いやいや、クロアチアはもの凄く強いよ。だから全くないね。」
私「勝負はやってみなきゃ、わかんないでしょ!ほんのちょっとは期待してるんだけどなあ」
主人「(とどめを刺すように)いや〜、決勝トーナメント進出の可能性はまーーーったくゼロだね!!」
勝てば官軍、負ければ賊軍。
この屈辱に耐え、クロアチア戦、ブラジル戦、頑張れニッポン、サムライブルー。